お客様から「神戸製鋼の材料を使っていないか」というメールが、じゃんじゃん回ってきてます。
大手プラントメーカーや大手橋梁メーカーから請け負うわが社は実は神戸製鋼さんの鉄を使ってます。市中材を入手する際あんまりメーカー指定できなので、規格とサイズを指定すると神戸製鋼さんに限らずJIS持っている製鋼メーカーから送られてきます。
するとミルシートという成績表がついてきて、鋼材に刻印されている文字と成績表を照合し、お客様との立ち合いで合格となります。
この度このミルシートに記載されている事項を鉛筆なめなめしたのでしょう。この件について、許されないことだと思います。
ミルシートこそ今まで日本の品質を守ってきたはずだからです。
お客様も材料にはたいてい厳しく、特に製造側での管理を求められてきました。製鋼メーカーは甘いといいますか信頼を寄せているところもあるようで、ミルシート一枚で納得されるのが普通だったのですが、これからはこれからはメーカのミルシート疑うのが常識になりそうです。ここでいうお客様は大抵官公庁です。
さて、
- 水道局などになると自分たちで認めていない材料が入り込まないように部材一つ一つに刻印を打ったり
- カッティングプランと伝票を根拠に材料検査と部材検査したり
- 場合によっては材料強度検査を行う。(最近滅多に無いが橋梁部材で経験あり。)
- etc…(ぱっと思いつくのはこのくらいでしょうか)
以前から完ぺきではないものの、この管理方法でお客様に納得してもらってましたが、材料その物を疑えとなると、
- 刻印とミルシートを照合する製鋼メーカーでの立ち合い
- 第三者による材料の試験
位でしょうか。強度試験も昔はロール方向にしかJISを満足出来なかったので、強度部材はロール方向に合わせて配置したり色々工夫したものです。最近は幅方向でも強度が満足するのが一般的なのでそれに合わせて材料検査もしなくなったのかと思っていたのですが。
今のところどんな方針で行くのかどこの会社も結論出ませんが、一仕事増えてしまいそうです。